2019-12-16
11月25日(月)、附属小学校において、5年生を対象に「和食給食応援団」による食育授業「味噌汁づくり」を行いました。
「和食」は、平成25年にユネスコ無形文化遺産に登録され、改めてその良さが見直されつつありますが、一方では、特に若者の和食離れが進んでいるともいわれています。そこで、次世代に「和食」という食文化を繋ぐことを目的に、日本料理の若手旗手が活動をしている「和食給食応援団」による食育授業を行いました。講師に日本料理「賛否両論」名古屋店料理長の丹下陽介氏をお迎えし、和食の素晴らしさを児童に伝えることを目的として、初めて実施しました。
まず、丹下氏は、「和食」とは、季節と出汁を大切にする料理で、その出汁はおいしさと健康のもとであり、また、出汁に含まれる旨味には人がおいしさを感じる成分が含まれていると説明。その後、講師によるおいしい出汁の引き方の実演があり、児童も挑戦しました。水に昆布と鰹節を入れて、沸騰したら火を弱めて5分、ザルにあげて昆布と鰹節をギューギュー絞り、綺麗な黄金色の出汁が引けたら、次は味噌汁づくりコンテストを行います。班ごとに、赤・白・合わせの3種類の味噌を自由に組み合わせて作りますが、児童にとっては初めての経験。味噌の量が少なすぎて、味見をしては「薄い!」「味がしない!」「おいしくない...」と首をかしげながら、何度も味見をしながら30分以上かけて、納得の味を見つけていました。完成した味噌汁は、味噌の種類やこだわりのポイントを伝えながら、丹下氏に試飲してもらい、「おいしい!」と言われると、児童たちは胸を撫でおろすようにほっとした様子。審査結果が1位だった班は、歓喜の声があがるほど大喜びでした。
最後に、鯛のあらで出汁をとった、賛否両論のお店で出されている味噌汁を飲ませてもらい、「やっぱりプロの味は違う!」「魚介の味がしておいしい!」と、その美味しさに感動しながらペロリと完食!おいしい味噌汁づくりのポイントとして、ベースとなる味噌を決めた上で2~3種類を組み合わせること、おいしい出汁がでる具材を使うことを教えていただきました。最後に、丹下氏は「おいしい出汁で、旬のものを使ったおいしい味噌汁や料理をたくさん作ってください!」と児童らに呼びかけました。
児童たちからは「私でも簡単に出汁がとれたり、味噌汁が作れたりすることが分かった」「すごく楽しかったから、すぐに家で作ってみたい!」といった声があがり、早速翌朝の味噌汁を児童が作った家庭もあり、「和食」に関心を持つきっかけとなったようです。